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カテゴリー別アーカイブ: 不動産登記

死因贈与の仮登記

死因贈与の仮登記のご依頼を受けました。

「自分が亡くなったら、この不動産をあなたに贈与する」
このような契約を死因贈与契約といいます。

死因贈与は、契約をした時点ではなく、贈与者が亡くなった
ことによって効力が生じます。

不動産について死因贈与契約を締結した場合、贈与者の生前に
「始期付所有権移転仮登記」をしておくことがあります。

この仮登記のメリットは、
・贈与者の生前は所有権を移転しない
・受贈者の順位を保全できる
・死因贈与契約の存在が登記記録上も分かる
などがあります。

利益相反に関する取締役会議事録の押印義務について

会社の取締役個人が所有する不動産を、会社が買い取る場合、
会社法356条の規定により、会社の承認が必要です。

その会社が取締役会設置会社の場合、会社法365条により
取締役会の承認決議が必要になります。

さてその取締役会議事録の押印義務があるのは誰なのでしょうか。
答えは、会社法369条3項にあります。
「出席した取締役及び監査役はこれに署名し、又は記名押印
しなければならない。」

代表取締役は会社実印、他の役員は個人実印を押印します。

利益相反の場合、議決への参加の有無の論点がありますが、
議事録への押印は、取締役会に出席したかどうかで決まります。

さて会計限定監査役はどうなのでしょうか。
会社法383条1項により、監査役は取締役会への出席義務があります。
ところが会社法389条7項により、会計限定監査役は出席義務がありません。

つまり、
通常の監査役は出席義務あり→押印義務あり
会計限定監査役は出席義務なし→押印義務なし
但し、取締役会に出席した場合には押印対象になる。
という理解になります。
なお議事録には印鑑証明書を添付しますが、3ヶ月という有効期限はありません。

不動産の名義変更・遺言のご相談

10月8日 京都市右京区のご自宅に訪問させて頂きましたS様。
この度は不動産の名義変更・遺言のご相談ありがとうございました。

お友達と農業を始め、本格的に始動されているお話、
とても心を動かされました。
何か新しいことを始めるにはとても労力が要ります。
そこを乗り越え、充実した生活を送っておられるご様子。
楽しく拝聴いたしました。

さて不動産の名義変更と一口に申しましても、売買にするのか、贈与にするのか
そこにまつわる税金はどうなるのか色々論点があります。
遺言書を書き替える作業も、全てをご自身で検討されるのは限度があると思います。
1時間ほどお話をし、熱心にメモを取られる様子に真剣さを感じました。
これから私自身も全力でサポートしていきたいと思います。

長丁場のお仕事になるかと思いますが、よろしくお願いします。

評価がない不動産の登録免許税

大阪市内の物件の相続登記のご依頼です。
道路部分だけ登記することを失念していたとのこと。

公衆用道路の場合、不動産評価は0です。
このような場合、登録免許税は0になるわけではなく、
登録免許税の算出方法が以下のように定められております。

・当該土地の近傍類似の土地の評価額を基準とする。
・公衆用道路の場合、隣接地の評価額の100分の30とする。
・ため池、池沼、用悪水路で評価のないものは公衆用道路に準ずる

というわけで、基準となる隣接地を選定しなければなりません。
この選定は、管轄の法務局にお願いすることになります。

法務局に「近傍類似の土地又は家屋の固定資産評価証明書交付申請書」を
提出します。法務局に備え付けられている書類です。
当事者は誰か、登記原因は何か、それはいつか、
かなり具体的なことを記載し、司法書士の職印を押します。

基準となる土地を選定してもらったあと、管轄の役所へ行き、
評価証明書を発行してもらいます。
ちなみに無料です。

登録免許税は、「租税特別措置法第84条の2の3第2項」により
⾮課税になると思われます。
非課税にするため、交通費などけっこうな実費がかかってしまいます。
なんのこっちゃ

譲渡担保登記の解除

2年前に譲渡担保の登記をしました。
内容は、
1.AはBに対し、670万円の下請負工事残代金債務がある
2.AはBに対し、令和7年2月28日に上記残代金を一括にて支払う
3.上記担保として、A所有の不動産の名義をBに移す(譲渡担保)
というものでした。

今回、工事残代金が支払われることになり、
不動産の名義をBからAに戻す登記を行います。

① 登記の目的 所有権移転
② 原因    令和7年2月28日債務弁済
③ 登記の当事者 登記権利者 A 登記義務者 B
④ 登録免許税 不動産評価額×1000分の20

このような登記申請になります。

法務局からの電話

法務局から電話があるとうろたえます。
その連絡は、申請で何らかの訂正事項がある時の
「補正通知」だからです。
今日、大阪法務局不動産部門からの着信がありました。
今、大阪法務局にどんな登記申請をしているか、瞬時に頭を巡らせます。
思い当たるのは1件。
「相続登記」と「買戻権抹消登記」の案件です。
それらしい論点もなく、見当がつきません。
スマホの画面を眺めること2~3秒。
早く電話に出ろって感じです。

「大阪法務局権利調査の〇〇です。
昨年末に申請して頂いている件ですが、」

やはりこの案件か。
どんな補正?

「登記完了予定日を過ぎていて申し訳ございません。
もうあまり時間がかからずに終わりますんで、
もう少しお待ちください」

まさかの登記完了が遅れていることの謝罪の電話。
こんな連絡初めてです。
近頃、司法書士を使わずに本人申請する案件が増えているので、
法務局への問い合わせの電話が多いのかしら。
法務局に同情します。

結局その日の夕方に登記完了の通知が届きました。

家族信託を利用すべきか否か

今回はセカンドオピニオンとして相談を受けた案件で、
相談者に家族信託ありきで話をもっていくのはどうかという話です。

家族構成は、父・母(共に79歳)・兄(51歳)・妹(48歳)。
兄は知的障害があり、意思表示は無理。現在施設に入所中。
財産は、不動産(自宅 父母共有名義)と預貯金。

父・母亡き後のお兄様の生活を心配して案じていたところ、
家族信託の情報を聞き、とある機関に相談したところ
父と母の家族信託でそれぞれ100万円ずつかかると言われたそうです。
その金額に驚き、以前妹の夫の相続関係で関与した私のところに
相談が入りました。

1.もしお父様(お母様)が亡くなったら
相続が発生します。
遺産分割の協議が必要な場面ですが、お兄様が意思表示不能です。
協議できません。そこで成年後見制度の登場です。
お兄様には成年後見人が付きますが、これはお兄様がお亡くなりになるまで
永続します。月2~3万円が発生します。これは避けたい。
ということで、お父様とお母さまのそれぞれの遺言書の作成は必須手続きと
なります。
2.もしお父様(お母様)が認知になったら、預貯金はどうする?
妹が、認知症であるお父様のお金を勝手にいじることはできません。
お父様が認知症になる前に家族信託契約を締結しておき、金銭信託をしておけば
問題なくなるでしょう。
ここでお母様がおっしゃいました。
「今まで娘を信頼してきたし、これからも娘を信頼していくし、
頼れるのは娘しかおらんのやし、娘の自由にしてくれたらええのちゃいますの?」
お母様のおっしゃること、本当にそうなんですよね。私もそのように考えます。
娘への信頼を書面にするだけで大金がかかるのはよく分からないというわけです。
例えば、ここにもう一人の兄弟がいて、その兄弟がややこしいことを言ってくる
可能性があるのなら、信託契約をしっかり巻いておく必要性が出てくるかと思いま
す。
今回は、家族信託を形成する必要性は低いと思います。
3.もしお父様(お母様)が認知になったら不動産はどうする?
共有名義なので、どちらかが認知になったら不動産を売却することはできなくなりま
す。将来的に小さなマンションへの引っ越しや施設代にするための売却を考えるのな
ら、認知症対策として不動産を娘名義に信託で移しておくことが有益です。
そして不動産の家族信託を考えるのなら、ついでに先ほどの預貯金の信託も併せてや
っておいた方がいいのかなと思います。
家族信託を利用するかどうかは、家族会議で検討してもらうことになりました。
問題点を共有するために2時間ほど時間を要しましたが、
「何だか方向性が見えてきてすっきりしました」との言葉を頂戴し、
私もそっと胸を撫でおろすのでした。

名古屋へ出陣じゃ~

名古屋へ行ってきました。
三十三銀行名古屋法人営業部で、不動産取引のお仕事でした。

久しぶりの出張。
「のぞみ」を手配するだけで興奮します。
前乗りしようか、それとも仕事終わった後に名古屋の夜を楽しもうか。
色々考えます。
勝手にドキドキします。
でも一緒に遊んでくれる人がおらず、
一人で名古屋の夜を楽しむ勇気もなく、
結局当日朝出発して、午後3時には事務所に戻ってきました。
名古屋滞在時間4時間程度。
意気揚々出陣したものの、敵前逃亡といった感じになりました。
知らない大都市って怖い・・・

朝8時半に新大阪駅に行ったのですが、
大阪から出ていく人たち、大阪へ来る人たちでごった返しておりました。
圧倒的なスーツ姿の人たちの数。
皆さんご苦労様です。

現地調査~香川県多度津町遠征~

香川県仲多度郡多度津町にある土地の相続登記を済ませました。

ただ相続人の皆様ははこの土地に住んでおらず、放置状態になっております。

土地を処分する方法として二つ
1.売却する
2.国庫帰属制度を利用する

ただこの土地の地目は「畑」になっており、農地法の関係で、
地目を「雑種地」などにしないと売却はできません。
1と2のどちらを選択するにせよ現地調査が必要です。

というわけで、私、その土地を見に行きました。

普段は不動産屋さんとか調査士の先生にお任せしているので
司法書士が不動産の現地を見ることはあまりありません。
現地に行って、現場と図面を見比べます。
どこが対象の土地なのか・・・
「わからん」
おおよそは分かるのです。
ただちゃんとは分からない・・
人様に売却する時に、「だいたいこのあたりの土地で~す」なんて言ってられない。
プロに任せるか~

ただ現況農地かどうかぐらいの調査はできたので、
その辺りは多度津町役場に行って調整してきました。

それにしてもこの暑さの中、現地測量なんてすごい作業です。
現地をうろうろしただけで、大量の汗が流れました。

ベトナムの国葬→署名証明発行できませんって・・

明日はベトナム国籍の方の不動産の売却取引の予定でした。

前日になって、「印鑑証明書がない」旨の連絡が仲介業者からあり、
「何で前日やねん」と思いながらも、まずはできることからと気を取り直します。

幸い、売主がベトナム領事館勤務とのことだったので、
無理を言えば即日で署名証明書が取得できるかと思い、その旨依頼しました。

そしたら驚愕の回答が。
「国葬のため、今日と明日は証明書が取得できません」

ネットで調べてみると、19日に最高指導者「グエン・フー・チョン」書記長が
お亡くなりになり、今日と明日に渡り国葬が催されるとのこと。
日本からは菅義偉前首相が追悼に訪れているとのこと。

お偉い方には違いないんでしょうけど、
役所の手続きが全てストップするなんて、お国が違えばってやつですね。

明日の取引は、延期です。