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不備のある自筆証書遺言の登記

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相続登記のご依頼を頂きました。
自筆証書遺言を持参されていたので、その確認です。

署名あり。
日付あり。
押印あり。
全文手書きされている。
不動産の特定がしっかりできている!
裁判所の検認手続き済み。

何の問題もなさそうです。
しかし、遺言の中身をじっくり読んでいると一つ分からない点が出てきました。
遺言書には、不動産は妻と二男に相続させるとあるのですが、その割合の記載が
ないのです。
登記をする際には持分の記載が必須です。
割合の分からない遺言書に基づいて相続登記をすることはできるのでしょうか。

割合の記載がないということは、妻と二男に2分の1ずつ相続させる
と推測することが常識的でしょうか。
管轄法務局に照会したところ、2分の1ずつの持分で登記してもよいという
回答を得ました。

本件ではどうしても相続手続きに関与して欲しくない人物がおり、
その人物の了承が必要だとかなったらややこしいなと思っていたので、
自筆証書遺言のみで登記手続きを進めることができて一安心です。